忍者ブログ

寛太郎のカイト日誌

内容はカイトに限らず種種雑多です。好みの選択は「カテゴリー」をご利用下さい。日本語訳は全て寛太郎の拙訳。 2010年10月18日設置

   

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

和歌山と地震

9日から和歌山の西海岸を廻ってきた。およそ予想通り南紀の海は外洋の明るい光に輝き、有名な白浜は春休みの自由を楽しむ女学生たちの元気で溢れていた。千畳敷や三段崖を眺めた後、岬の先端に位置する南方熊楠(みなかたくまぐす)記念館を訪れた。この小さな施設の屋上からの大眺望はまことに見事なものだった。IMGP0051s1024pix100kb.jpg

熊楠が半生を送った田部市と和歌山市を結ぶ高速道を降りた頃に息子から電話が入った。とんでもない地震が起きたらしい。やがて県の海岸部にも大津波警報が出て、先ほどまで走ってきた高速道は通行止めになり、復路も予定していた徳島行きフェリーは運休になった。

仕方なくというべきか、これ幸いというべきか・・・帰路は大阪まで出て山陽道を走り、縁ある岡山で寄るべき場所に寄って、しまなみ海道を渡る・・・という10時間にも及ぶものになった。いっぺんに二つの旅をしたような気分だ。道中のテレビもラジオも全て地震報道で、まさに想像を絶する被害の情報が次々に入ってくる。山陽道では被災地支援に向かう消防車や救急車の一団にも出会った。IMGP0059s1024pix100kb.jpg

地震国に生きる人間の一人として思い感じることは多くある。「天災は忘れた頃にやって来る」と言ったのは文士的物理学者の寺田寅彦だが、今や地震は忘れる間もなくやって来る。この悲しみや苦しみは、決して遠くの他人事ではない。私もできる限りの支援と可能な限りの準備を少しは真剣に考えることにする。
PR

春の光

明日からしばらく旅に出るので今日はちょっと気合を入れて走っておこうと、西風が待つ塩屋へ。5~6mの風、19㎡で満潮水たまりを昼まで楽しむ。昼食を終えた頃から南西~西の風は徐々に上がり12㎡でジャストになった。IMGP0017s1024pix100kb.jpg

風は幾分冷たいが日差しはすでに春の暖かさ、南西の海面を走り寄る波は明るい陽光と共に踊っているように見える。外海は順潮で乗りやすい波ではなかったが大きなダンパーもなく、南の浜の端まで使いながら、珍しく疲れが出るまで走りこんだ。

そのうち現れたラグーン・フラットでは、少し進化したジャンプ・スイッチの練習を徹底的に繰り返した。ただ、この浅瀬のかなりの部分はフィンほどの深さしかないので、下手な落ち方をするとちと痛い思いをするだろう^^;

110308s-t.JPG

塩屋

夕暮れも近づいた4時半頃、南西風がきれいに北に90度振れて冷たい北西風がドンと入った。ここ数日続いた寒の戻りが過ぎたら、待望の春一番がやって来るだろう。

110307-t.JPG
110307s-w.JPG110307a-w.JPG

ダンパー

真冬の風が帰って来たような塩屋。10時過ぎには到着して、センターリーシュに改造した19㎡のライン調整が完了したあたりで、西風が7~8mまで上がってきた。少しずつ成長を続ける砂嘴(さし)のおかげで形を成しつつあるラグーンも、干潮に向かってきれいな孤形を現し始めている。IMGP0006s1024pix100kb.jpg

12㎡でひとしきりラグーンフラットを楽しんだ後、チンした焼き飯で昼食。F君、Y君、S君も走り始めた。風はなお上がりブローは10mを超えている。私にとっては10㎡でジャストだが、こないだ総換えしたラインの微調整は多少時間がかかる。フラットなら12㎡で充分・・・と、再びセンターインテークを閉じてデパワー状態の12を上げてラグーンへ。

しかし、このフラット水面も内水水たまり同様、許容量2~3人というところ。レグの片道はだだ上るだけ、せっかく稼いだ上りも、ちょっと速度を上げたりジャンプしたりするとあっという間に消費して河口辺りまで下ってしまう。とりあえず、ジャンプスイッチの練習に精出してから、外海に出ることにした。

これがまたすばらしい波質^^;;で、高いところはオーバーヘッドのグシャグシャ波。まともにエッジを効かせるのも難しい。比較的走りやすい岸寄りの波を選んでサーフィンしながらダンパー・ブレイクの内側に入り、白く泡立つ岸寄りフラットを行き来しているうちに、再びきついダンパーを越えて元の浜に帰るのがめんどくさくなってきた。そのまま南の浜に上陸して終了。

久しぶりにH君もやってきた。風もだいぶ落ち着いてきた。彼の走りを見ながら10㎡のライン調整をしているうちに日は西に傾き、紫紺に染まる夕空がまた神々しいまでに美しい。熊谷守一が語ったアイヌの人たちや、どこかで読んだアフリカのある種のサルたちは、こういう夕日を飽きることなく眺めていたのかもしれない。110302s-p.jpg

この輝く濃紺をなんとかデジカメラに収めることができないか・・・と今日も数枚撮ってみたが、あの数分間の大自然の芸術を、そう簡単に複写することはできない。

110302s.JPG

曇り空

堀江は終日曇り空、5mほどの冷た目の北風が2時間ほど。再び手袋を引っ張り出す。まあ、まだ二月を後一日残している。今年は一月の厳寒が春の訪れをいくぶん早く感じさせているような気がする。堀端に梅は咲いたが桜はまだ遠い。

110227h-t.JPG

堀江の風波

今日の堀江は昼から6m余りの北北東が入りはしたものの、なんだか落ち着きのない風。海面も同様、なんだか走りにくい。最近ちょっと開眼しつつある、「空中で柔らかく大きく身体をひねってダウンループで着水」という柔軟体操みたいな技も、いまひとつスッキリ決まらない。110226h.JPG

様々な環境と臨機応変に調和できる走り方(楽しみ方)を会得するには、やはりまだまだ修行が足りない・・・ということだろう。しかしそれでも、その過程自体を楽しむ心の準備はとうにできている。

12㎡のM君↓・・・堀江のオンショアの波の中でもここまで走れるようになった。出発点まであと一息というところ。これからはともかく回数。
 

南西風

久しぶりに程よい南西風が入った、塩屋海岸、6~7m。今日の風は海面をなでるように安定している。いつもの砂州から南側の海岸まで上り、F君と2人でなだらかで走りやすい海上を50km近く存分に楽しんだ。IMGP0368s1024pix100kb.jpg

浅瀬に注ぐ陽光は細波を透過して水中に見飽きぬ模様を創る。今日もしばらく見惚(みと)れていた。IMGP0367s1024pix100kb.jpg

110225s-t.JPG

修理

今日はのんびりカイトの修理。15㎡のバー破断に続いて、一昨日は10㎡のライン切れ。どちらも中古で仕入れたということもあって、ライン類は古い順に切れていく。すでに想定内のできごとだ。IMGP0361s1024pix100kb.jpg

ラインワークとでも言うべきか・・・暖かいお日様の下でラインの縺(もつ)れを解(ほど)いたり末端処理などをしていると、子供の頃の近所の浜辺、漁師のおじさんが鼻歌を歌いながら魚網を縫っていた姿が頭の中に去来する。何の不安もない、幸せな風景だった。

これもかなり使い込んだラインなのでどれくらいもつか分からないが、カブリナのバーから取った少し太めのラインに総換えした。残ったバーが破断したバーの代わりになるだろう。

いつもは室内犬のパームも広い砂浜を歩き回ることができて満足気だ。

IMGP0362s1024pix100kb.jpg

吹いたら走る

こないだ破損したバーやら切断したラインの修理をしておこうと堀江に出かけた。日差しは弱いが今日も暖かい。しかも北から5mほどの安定した風が入っている。これは修理より走るのを優先すべきだろう・・・と20kmほど。やがてF君もやって来た・・・というより、そもそも堀江海岸は彼の職場の広い前庭みたいなものだ。

海に復帰し、本格的にカイトサーフィンを楽しみ始めてもう4年近くになる。もともと長い空の生活で消耗した心身の回復、つまりは「健康のため」ではあったが、予想通りというか予想以上にというか、このスポーツは相当に身体には良いようで、ウィンドよりも利用できる風域が広いということもあるが、多くの人々がウォーキングやジョギングを日課としているように、何らかの形でカイトを振るのがほとんど私の日課になっている。そして未だに飽きる兆候はない。

昨夜TVの番組で、「人はなぜ加齢と共に時間の進みを速く感じるようになるのか?」の実験をやっていた。20代の青年と70代の老人が閉鎖された部屋で時を過ごし、24時間たったと感じた時点で部屋から出て実際の経過時間と比較する・・・という趣旨だ。その結果、老人は青年より5時間ほど遅く部屋を出てきた。つまり、一日を5時間短く感じたということになる。

半ばお笑いのその番組は、出演タレントがその理由を色々と推測したあと、その道の権威みたいな学者が「子供の一日が長いのは、経験することが新鮮で感動することだらけで、年齢が進行し同じことを繰り返すうちに新鮮味が失われるから、結果、感動総量少なくなり一日を短く感じるようになる」・・・といったような意味のことを言って結論としていた。

感動の総量は経験の総量でもあると考えれば、この説には説得力がある。ここで更に思い出すのは、もう御年70を越える加山雄三が、幸せに生きる指針に「三感王」として・・・「感動・感(関)心・感謝」を挙げているということだ。さすがに、海も山も宇宙も大好きで、歌や楽器や絵画・・・実に多くの分野に感動や関心の輪を広げている彼らしいモットーだと思う。最後に「感謝」を入れているのも実に良い^^。

110223h.JPG

LINK

ブログ内検索

カレンダー

12 2025/01 02
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31

最新記事

ハンディムーン

エリアマップ

最古記事

プロフィール

HN:
寛太郎
性別:
男性
職業:
self-employed
趣味:
風読み・読書・自転車ほか多数
自己紹介:
瀬戸内の小島生まれです。学生時代は国際法を少し。数年間の堅い団体職の後、子供好きが高じて学習塾を、風が好きでスカイスポーツのイントラを、等と趣味と仕事が重なる生活を数十年経験しました。55歳引退計画に従って現在は基本的にフリーですが、相変わらずあれこれ忙しくしています。

生活方針は「無理をしないでゆっくりと」およそ中庸を好みます。東西を問わず古典思想の多くに心惹かれます。まずは価値相対主義を採用し事物の多様性を愛しますが、ミソとクソを同等にはしません。モノゴトには自ずと高低浅深があり、その判断基準は「大自然の摂理と全ての生命(いのち)の幸福」の中にあると思います。敬愛する人物は古今東西少なからず、良寛やB・ラッセルを含みます。

ナチュラリストと呼ばれることを好みますが、人間が創り出した道具類にも大きな関心を持ちます。人間語だけでなく、あらゆる生き物たちの「ことば」に興味が尽きることはありません。60~70年代ポップスや落語を聞いたりすることも好きです。

・著作:『空を飛ぶ・一つの方法』
・訳書:『リリエンタール最後の飛行』
・訳書:『個人と権威』

最新トラックバック

カウンター

最新コメント

[06/10 寛太郎]
[06/10 寛太郎]
[06/10 柴田幸治]
[06/10 小林博行]
[03/26 寛太郎]

バーコード

P R

Copyright ©  -- 寛太郎のカイト日誌 --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]