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寛太郎のカイト日誌

内容はカイトに限らず種種雑多です。好みの選択は「カテゴリー」をご利用下さい。日本語訳は全て寛太郎の拙訳。 2010年10月18日設置

   

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西高東低

今日は朝からこんな↓気圧配置です。堀江海岸は北寄りの強風になることはまず間違いありません。私の午前中は仕事や雑用など、なんやかやの用事(ようごと)で埋まることが多いのですが、こういう朝は遠足前日の少年のように心がウキウキ騒ぎます。もう30年来の習性だから仕方ないのです。101026tenkizu.JPG

朝7時前後に目が覚める。簡単な体操をして顔を洗い、ゴミ出しと犬の散歩、静座と祈りの一時・・・ここから日々新たな活動が始まるわけですが、事務所ですることのまず第一がこうやって天気図をながめながらその日の天気を占うことなのです。
海でも空でもこのパターンが日常になっているのは、生来気ままな私にとっては不思議ともいえることで、これも大いなる自然とお付き合いを始めて頂いている功徳なのかもしれません。

今日のブローは10mを超えるでしょう。風の本質や力用については、またそのうちいい加減な思い付きを書きたいと考えていますが、「風の力」は「風速に二乗比例する」という厳しい現実を、私たち風読みスポーツ愛好者だけでなく、もっと多くの人たちが理解すれば、台風などによる自然災害ももっと少なくなるだろう・・・と考えているのは私だけではないでしょう。
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さて、本日の結果です。昼頃は若干東寄りの北風ブローで10m弱。今回は10㎡が使えなかったので、当分使ってなかった12㎡でセットアップ完了。この風で12㎡は私の体重でも普通ではないと思いますが、この夏から使い始めたラムエアは、とんでもなくパワーバンドの広いカイトで、これ1枚でインフレータブル(例えばカブリナのクロスボー)の約2枚分の風域がカバーできるように作られています。
IMGP0186s50kb.jpg
12㎡で風速10mは問題なしと判断してランチ(カイトを上げるための一連の動作)に入ったのですが、左のウィングチップ(翼端)にラインが絡んでラム圧が上がらないまま非常に不安定な状態になってしまいました。迷わずリーシュ開放で降ろしたら、そこに待っていたのは海岸と道路を隔てる松の木のクッション・・・まあ、一人でやってるとよくあることで、ラムエアの良いところはツリーランしても、パラグライダー同様、人もカイトもほとんど痛まないということです。(これについては空の話しが出てきた時にまた書きます)

再度ラインチェックをしている間に、風は更に上がりブローは10mを超えるようになっていました。今日のテーマは、この12㎡の限界を知ることだったので良い感じです。風速計で測ってみたら海岸上でトップブローが11m。実際走った感じでは数百m沖で12m前後は入っていたでしょう。

このカイトも、その時々のコンデョションの変化に合わせて簡単にデパワーできます。風上のブローラインを観察してデパワーの引き込みと戻しを繰り返しながら風のパワーととカイトのパワーとの調和を図るわけですが、今日は初めての「完全フルデパワー」を経験することができました。感想を簡単に言うと「12mの風で走ること自体に問題はないが、カイトの挙動が幾分不安定になり、現在の私の技術と板ではあんまり面白いということもない」・・・ということでした。

もっとも、今日くらいまともに吹くと、この海岸にも波高1mほどのスウェル(うねり)が入り、ちょっとした波乗りができます。遠浅の海と違って波長は長いとは言えませんが、ウィンドサーフィン同様、これに乗ってジャイブすると、だいたい想定どおりのラインが描けて楽なのです。

それにしても、ウィンドの仲間の生き生きしていたこと・・・これ以上の風でこの海面、更にらくに楽しく風をつかむには、適当なカイトサイズを選択するほかに、小さ目のディレクショナルを使うのも良い選択肢になるのではないかと思いました。
101026hs50kb.jpg
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プロフィール

HN:
寛太郎
性別:
男性
職業:
self-employed
趣味:
風読み・読書・自転車ほか多数
自己紹介:
瀬戸内の小島生まれです。学生時代は国際法を少し。数年間の堅い団体職の後、子供好きが高じて学習塾を、風が好きでスカイスポーツのイントラを、等と趣味と仕事が重なる生活を数十年経験しました。55歳引退計画に従って現在は基本的にフリーですが、相変わらずあれこれ忙しくしています。

生活方針は「無理をしないでゆっくりと」およそ中庸を好みます。東西を問わず古典思想の多くに心惹かれます。まずは価値相対主義を採用し事物の多様性を愛しますが、ミソとクソを同等にはしません。モノゴトには自ずと高低浅深があり、その判断基準は「大自然の摂理と全ての生命(いのち)の幸福」の中にあると思います。敬愛する人物は古今東西少なからず、良寛やB・ラッセルを含みます。

ナチュラリストと呼ばれることを好みますが、人間が創り出した道具類にも大きな関心を持ちます。人間語だけでなく、あらゆる生き物たちの「ことば」に興味が尽きることはありません。60~70年代ポップスや落語を聞いたりすることも好きです。

・著作:『空を飛ぶ・一つの方法』
・訳書:『リリエンタール最後の飛行』
・訳書:『個人と権威』

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