内容はカイトに限らず種種雑多です。好みの選択は「カテゴリー」をご利用下さい。日本語訳は全て寛太郎の拙訳。 2010年10月18日設置
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変な台風だった。一昨日はの堀江は暴風圏の中にあったにもかかわらず、昼から夜までほとんど凪の状態。“返し”の西ではなく南東から南に寄ったそよ風が少々。
ずぶ濡れ12㎡を乾かしながら、久々に会ったウィンド時代のK君から遠い昔の仲間の近況を聞いたり、M君にならってカイト大好き少年R君の練習をしたり・・・とそれなりに充実した半日ではあった。
およそ”風待ちだけで”こんなに長時間海辺にいることはまずない。明らかな無風時に海方向に心が動くことは稀(まれ)だし、たまに予想を誤って好みの風に会えない時は、他の何かを成すべく速やかに頭のスイッチを切り替える。他の何かには「特に何もしない」ことも含む。
何もしないと言えば、"THE Story of DOCTOR DOLITTLE"のドリトル先生が仲間の動物たちと繰り広げる冒険談を思い出す。H・ロフティングの「ドリトル先生シリーズ」は、すでに40を超えたオジさんにもずいぶん大きな楽しみを与えた。
彼が自分の息子だけでなく、「全ての子供たちとまだ子供の心を失っていない大人たちに捧げる」ために書き始めたお話の数々には、かなり鋭い人間社会への批判精神が脈打っている。
例えば、ドリトル先生は医者なのだが、人間よりも動物が好きなので、彼の家には実に様々な動物たちがワンサカ集まって、さながら小さな動物園の様相になる。そして当然の結果、動物嫌いの患者がだんだん寄って来なくなり収入が減り生活にも困るようになる。
それを見かねた妹のサラが、「こんなことでは・・・”best people" (最良の、つまり上流階級の患者さん)が来なくなるわよ!」と説教するのであるが、先生はそんなことは意にも介さずこう応えるのである。"But I like the animals better than the `best people'," 「でもね、私は『最良の人間』より動物たちの方が好きなんだよ」
また、オームのポリネシアから動物語を習うに至り、獣医としてそれなりの収入に恵まれるようになっても、こういうことを言うのである。"Money is a nuisance," he used to say. "We'd all be much better off if it had never been invented. What does money matter, so long as we are happy?" 「お金とは鬱陶(うっとう)しいものだな・・・こんなものが発明されなかったら、私たちは皆もっと幸せだったろうに・・・私たちが幸せであるのなら、お金に何の用があるというのだろう・・・」
・・・そして、その名前ドリトルとは、"Do Little"で、「ほとんど何もしないこと」。1920年代・・・すでに過度な物質文明の非人間性が行き着くところ目星を付けていたロフティングは、「不完全な人間があまりに働きすぎてモノを多く生産しすぎるとロクなことはない」・・・という強いメッセージを、そのまま主人公に冠したわけである。
井伏鱒二の翻訳は日本語としても秀逸なので、動物好きの人にも動物嫌いの人にも、人間好きの人にも人間嫌いの人にも、ぜひ一読を・・・とお勧めする。
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昨日はやっとまともな台風の西の返しが入り、別府で様子見ランチを済ませた後、塩屋へ移動。7mほどの南西風にグシャ波の中、12㎡で25kmほど走る。この程度の風なら19㎡で充分楽しいのだが、このラムエアにかつての生気はすでにない^^;
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