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寛太郎のカイト日誌

内容はカイトに限らず種種雑多です。好みの選択は「カテゴリー」をご利用下さい。日本語訳は全て寛太郎の拙訳。 2010年10月18日設置

   
カテゴリー「カイト」の記事一覧

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走り初め

北風に 青空すがし 走り初め  

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塩屋

今日は満潮時を挟んだ水溜りフラットから外に出ることはなかった。河口部分の砂州を東に出れば内海の水溜りフラット、西に出れば、もう一つ沖にでき始めた砂嘴(さし)の間にできる遠浅フラット(このラグーンにもだいぶ砂が溜まって砂州に変化しつつある)。

まともな西風が入ると、この遠浅に寄せる波がそこそこ良い形をつくり、風が南西に触れるとちょっとした波乗りには最適のコンディションになる。

今日は12㎡でも15㎡でもアンダー。暖かい西風が北西に寄り、西に振り戻した後ちょこっと吹いておしまい。なんにしてもこの季節、明るい日差しがありがたい。

堀江

今日の堀江は青空が明るく暖かかった。15㎡で北東順風。やっぱり海のスポーツはこういう天気が良い。凍えそうな空気の中と違って、心も身体も柔らかく働く。

帰りがけに元気なR君がやってきた。いつもIMGP0370s1024pix100kb.jpgのように、「のり巻き巻き」を歌いながら片づけを手伝ってもらう。彼の一つの夢は、F君と上り競争をすることらしい。あらゆる夢や目標は、それが実現するまで持続すれば、必ず現実のものとなる。

当たり前の理屈だ。しかし、自己も環境も刻々と変化してゆく現実世界で、ある目標に向かって一つのことを持続することは必ずしも容易ではない。それなりの条件や工夫を要することが多い。そして、最大の条件は「好きである」ことであり、最大の工夫は「好きになる」こと・・・ということになるだろう。
 

塩屋

朝の室温が10℃を切り、私的には今年もいよいよ本格的な冬がやってきた。アメダスの最高気温が10℃を降ると、グローブなしのカイトやウィンドは手がしびれ始める。こないだまで幾分冷たく感じた海水が、今日はぬるま湯のように暖かい。海上の真冬は陸上より一足遅く、年が明けてからやって来る。IMGP0366s1024pix100kb.jpg

一週間やそこらで海水温が急激に下がることはない。まだ20℃近くを保っているだろう。同じ温度でも周囲の条件が変わると、その感じ方が変わる。小さく変われば小さく感じ、大きく変われば大きく感じる。

人間の幸不幸にも似たことが言えるかもしれない。同じような出来事に出会っても、それを幸の糧(かて)にする人もあれば不幸の種にする人もある。その違いはどこから生まれるのか・・・なんてことを再びボンヤリ想い、厚い雪雲の下に力強く輝く夕陽を眺めながら帰ってきた。

堀江

冬近く 波打つ風に 深い空 ジャンプスイッチ 釣り人一人  
 
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塩屋

日曜日 暗くなっても 水溜り 頭にランプを 付けてみるかな 

ガスト

ガスト・・・チーズハンバーグのうまいファミレスではない。突風のことだ。英語にすると"gust"。接尾辞"y"を付けると形容詞"gusty"。私たち風読み愛好家には、好ましからざる「ガスティー(突風がらみの)」となるが、意味は多少変容して「不安定な風模様」を表すことが多い。c3f5a872.jpg

今日の堀江は昼過ぎまで、まさに北東風ガスティな強風コンディションだった。昼飯までの腹ごしらえにと12㎡で出てみたが、不規則に上空から吹き降ろしてくるような乱気流に翻弄(ほんろう)された。SP3の12㎡で初めて完全なオーバー。ほぼ一年ぶりにサイコ10㎡も使ってみたが、これでもほとんど何もできなかった。

強風オーバーにも色々あり、ガスティ・ウィンドにも様々な表情がある。きれいに整流されて海面を疾走するように押し寄せるもの、下から上に巻き上げながら吹き込むタイプ、そして今回のように上から下に吹き降ろしてくる最も厄介なヤツ。

「これじゃどうにもならんわ^^;」・・・としばらく様子を見ていると、冷たい雨がパラついた後だいぶ落ち着いた風模様になってくれた。結局、12㎡で飛んだり跳ねたりクタクタになるまで。62kmも走ったのは何ヶ月ぶりだろうか。いつものように上の海面で淡々と走っていたF君のGPSには64kmのログが残っていた。彼もやっぱり海の男だ^^。IMG_0002s1024pix100kb.jpgIMG_0001s1024pix100kb.jpg

帰りがけ近くにM君ジュニア(R君)が元気に自転車でやって来た。「巻きずし巻きずし楽しいな・・・」なんて歌いながらカイトのブレークダウン(片付け)を手伝ってもらった。

あのグシャ風コンディションでハイジャンプを楽しんでいたY君は、先日(11/20)の塩屋フラットでの望遠写真を持ってきてくれた。せっかくだからここにUPさせて頂く。

 

塩屋 (まともな西風)

今日はハッキリした天気だった。昼過ぎには急ぎ足で前線が通過したのだろう、晩秋の雨も上がって西の空は急速に明るくなり、速やかに入り始めた南西風がまともな西風に変わった。グシャ波を除いては、まあベストに近い塩屋海岸のコンディションとなる。
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いつものメンバーや広島からの皆さんで20人近く。10m前後の暖かい強風で存分に楽しめたと思う。私は12㎡でジャストだった。しかし、先週末に遅くまで連チャンで動き回った疲れが多少残っているような感じ。身体の動きがなんとなく硬い。いつも柔らかくユッタリとした走りやジャンプを心がけてはいるのだが・・・まあ、何にしても楽しくてしようがないのだから仕方がない。

多分明日もそこそこの西風が入るだろう。水溜りでスイッチの際に小石を蹴って痛めた板のレールを今晩中に修理しておきたいのだが、また間もなく気絶するかもしれない。

塩屋の週末

昨日は夕方から入り始めた西風に従い、徳島のIさん、M君、R君とドップリと日が落ちて真っ暗になるまでグラハン(地上練習)。幾らか疲れ気味で帰り、夕食で一杯やったら9時過ぎに気絶した。111120s-w3.JPG

結果、今朝はとんでもなく早起き。私には滅多にないことだが、8時半頃にはIさんが待つ塩屋海岸にいた。昨夜から本格的に吹き始めた北西風はガスティながら時に10m/秒に至る。そのうちカトチャンも加わり、やっぱり真っ暗になるまで動き回る。

Iさんは初めて広げたラムエアUT12㎡でアンダーからオーバーまで全ての風域を経験した。頭上安定やセイフティコントロールなど良い練習になったと思う。基本の基本が身に付くまで後4~5回というところ。カトチャンはSP15㎡で何度か爆走したり予定外のジャンプをしたり。私も久々の水溜りフラットを楽しんだ。Iやん、Hやん、今回もいろいろとサポートありがとう^^。

だいぶ寒くなってきたが良い週末だった。今夜もそのうち気絶する予定。

カイトサーフィンの理論

今日の堀江は昼から比較的安定した北東風、7m前後、15㎡でそこそこ走る。最近だいぶ要領がつかめてきたループ系の技を飽きることなく繰り返す。3回転もやってみたが、無事着水した途端に頭がクラクラした。要するに目が回った^^;。これから事務所の回転イスで三半規管を鍛えておこう。

良いタイミングでカトちゃんがやって来た。早速2回目の水上練習。今日の内容も相当に充実していた。私のデカ板で何回か立ち上がって滑走することもできた。本日を彼の走行記念日としよう。

カイトを頭上の安定状態から振り下ろすと、ボード(板)が風向と直角に近い角度で走り始め、そのまま走り続けるのは何故か・・・少し理論的な質問もあった。

実は30年前、私がウィンドサーフィンを始めるに当たり、擦り切れるほど読み込んだ入門書に似たような項目があり、その内容はディンギーやヨットの帆走理論をそのまま踏襲(とうしゅう)したものだった。そして、その部分は何回読んでもまったくピンと来なかった。それでも練習を重ねるに連れて風の力をボードの速度に換える要領は自ずと身に付いていった。全てのスポーツで言えることだと思うが、身体はやがて全てを理解する

しかし、「どうして?」と問うことは人間の特権である。そして、ある現象の原因を理解しておくと、同じ失敗を繰り返すことが少なくなり、同じ成功を得る機会が多くなる。後に空の世界に頭を突っ込むようになって、航空力学や空気力学などのおおよそを習得することで、あれほど理解不能だった海の帆走理論もスッキリと理解できた・・・という経緯もある。

良い機会だから、試みに「カイトサーフィンの理論」みたいなものを、新しいカテゴリーで始めてみようかと思う。幾らかめんどくさい話も出てくるとは思うが、これもゆっくり楽しみながら進めることにしよう。

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プロフィール

HN:
寛太郎
性別:
男性
職業:
self-employed
趣味:
風読み・読書・自転車ほか多数
自己紹介:
瀬戸内の小島生まれです。学生時代は国際法を少し。数年間の堅い団体職の後、子供好きが高じて学習塾を、風が好きでスカイスポーツのイントラを、等と趣味と仕事が重なる生活を数十年経験しました。55歳引退計画に従って現在は基本的にフリーですが、相変わらずあれこれ忙しくしています。

生活方針は「無理をしないでゆっくりと」およそ中庸を好みます。東西を問わず古典思想の多くに心惹かれます。まずは価値相対主義を採用し事物の多様性を愛しますが、ミソとクソを同等にはしません。モノゴトには自ずと高低浅深があり、その判断基準は「大自然の摂理と全ての生命(いのち)の幸福」の中にあると思います。敬愛する人物は古今東西少なからず、良寛やB・ラッセルを含みます。

ナチュラリストと呼ばれることを好みますが、人間が創り出した道具類にも大きな関心を持ちます。人間語だけでなく、あらゆる生き物たちの「ことば」に興味が尽きることはありません。60~70年代ポップスや落語を聞いたりすることも好きです。

・著作:『空を飛ぶ・一つの方法』
・訳書:『リリエンタール最後の飛行』
・訳書:『個人と権威』

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