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寛太郎のカイト日誌

内容はカイトに限らず種種雑多です。好みの選択は「カテゴリー」をご利用下さい。日本語訳は全て寛太郎の拙訳。 2010年10月18日設置

   

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ジェリー・ロペツ(7)

この一ヶ月ほど、ジェリー関係のさまざまな資料に目を通しながら、頭の中を整理しているうちに、彼の全体像のおおよそが掴めたような気になってきた。そこで遂に、楽しみとして取っておいた彼の自伝本 “Surf is where you find it" の第一ページを開くことにした。実は、見開き部分と序文だけは、その誘惑に負けて、チラッと覗き見している。jerry.JPG

ここで彼がスノーボードや、トー・サーフィンだけでなく、マウイに移り住んだ70年代の頃からウィンドサーフィンの草創期も経験していることを知った。つまり彼はウィンドの技術もかなりのものを持っているということだ。

序文の最後の一文は、"Surfing is deeply wonderful thing - anytime, anywhere, and any way." 「サーフィンは底知れなく素晴らしい・・・いつでも、どこでも、どんな仕方でも」・・・だが、この「サーフィン」が「ウィンドサーフィン」に代わっても、「カイトサーフィン」に代わっても、彼は同じことを言うに違いない。


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堀江(ハル・ボーランド)

If there is any outstanding lesson to be learned in the country it is that patience is a virture. Nature seldom hurries.
- Hal Borland

田舎で学ばれる顕著な教訓があるとすれば、それは「忍耐は美徳である」ということだ。自然は滅多に急がない。 
  - ハル・ボーランド

堀江・雨の中19km
110523h-t.JPG

堀江(ジョン・ミューア)

"Climb the mountains and get their good tidings. Nature's peace will flow into you as sunshine flows into trees. The winds will blow their own freshness into you, and the storms their energy, while cares will drop off like autumn leaves."
-John Muir (1838-1914)

山に登り、その善き便りを得よ。大自然の平穏は日光が森に流れ込むように、あなたの中に流れ込んでくるだろう。風はすがすがしさを、嵐はエネルギーを心身に吹き込み、心配事は秋の葉のように落ちてなくなるだろう。
- ジョン・ミューア
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特に書くことを思い付かない時は、カイトのトラックログ画像だけではちと寂しい。長年の習癖になっている「拾い読み」の中からピックアップして拙訳を付けたものをUPすることにする。多くは自然関係の内容になると思うが、私の興味はしばしば超俗と俗を往復するので、人間世界の雑事に及ぶこともあるかもしれない。いずれにしても、数多(あまた)の偉大な先人の感性や眼力の片端でも自分のものにする助けになれば・・・と思う。

堀江・13km
110522h-t.JPG

ジェリー・ロペツ(6)

プロジェクト・レストレーション(復興計画)内の"Transendent Nation Foundation"「超絶的共同体基金」の有志が、最近行ったジェリーへのインタビュー映像を見つけたので、初めの部分に日本語字幕を付けてみた。テーマに"How to save the world..."、「いかにして世界を救うか・・・」などいう、いくぶん仰山(ぎょうさん)な表題が付いているが、彼の人柄や、ちょっと突っ込んだ話が出てきて興味深かった。映像全部は会員登録が必要だが、ここから観ることができる。

"Transendent Nation Foundation"を「超絶的共同体基金」だなんて、何という日本語訳だ^^;・・・と冷や汗が出そうにはなるけれども、"transendentalism"を「超絶主義」としたのは、偉大な先人の技で私の責任ではない。

しかし、その呼び方が何であれ、19世紀中庸、新生国家アメリカの大地に消えることのない足跡を残したエマソンやソローの思想は、1960年代のカリフォルニアに始まる「ニューエイジ運動」という巨大なうねりにつながり、わが国日本でも自然を心より愛する多くの人たちの中に根強く生きている。たぶん私もその一人で、パソコン横の書棚には、かなりクタクタになった『エマソン論文集』や『森の生活』が並んでいる。110520s-t.JPG



別府から粟井へ

今日の別府は天気もよく時にかなりの強風だったのだが、南西ガスティ気味で、なんだかしっくりしないコンディション。いくぶん寝不足気味の私の体も思うように動かない感じ。こういう時は無理をしないで早めに切り上げるに限る・・・ということで、まだかなりお日様が高いうちに帰途に着いた。

別府がこんな風の場合、粟井はどうなってるんだろう・・・とちょっと寄ってみると、南風6mほどのブリーズが入っている。少々眠たかったが順風には勝てない、ちょっと走って帰ろう。ゆったり走れる19㎡で飛んだり回ったりを25kmほど。このカイトとはよほど相性が良いらしい。結果・・・気分はスッキリ、体はシャッキリ。

110517a-t.JPGIMGP0173s1024pix100kb.jpg

別府(稚魚の巣立ち)

藻場フラットの海藻が岩礁から徐々に根を離して稚魚たちの寝床の役目を終えつつある。海藻も陸上の草木たちと同様立派な植物だから、光合成による酸素やその他の栄養分を海中に放出して、海を浄化すると共に実り豊かなものにしている。また、そのうっそうとした枝や葉は、孵化(ふか)した稚魚(ちぎょ)たちの格好の住処(すみか)になる。多くの小魚たちも、これから浮遊していく海藻と共に、より深遠な海の世界に旅立って行くことだろう。

こないだまで広大な面積を有していた藻場は、今日すでに6割がた姿を消していて、海底の様子もよく見えるようになった。カイトサーファーにとって、この2ヶ所の岩礁一帯は天の配置とも言うべきもので、ある程度潮が引くと西からの波をさえぎり、ついでに東西の潮流も止めて、まことに走りやすいフラット海面を生む。

今日も35kmほど、実に気持ちの良いのローディングやジャンプの練習ができた。

IMGP0162s1024pix100kb.jpg110516b-t.JPGIMGP0166s1024pix100kb.jpg←翌日撮影

別府(ハマづくし)

12㎡で少し走った後、いつものピラフで昼食をとってる間に、腰の弱い西風はどんどん引いて行き、19㎡でもやっとという状態になった。それでも35kmほど動く。何にしてもこの季節の海は気持ちが良い。

IMGP0158s1024pix100kb.jpgIMGP0160s1024pix100kb.jpgIMGP0161s1024pix100kb.jpg






ビーチクリーンが徐々に進む浜には、ハマダイコン、ハマエンドウ、ハマヒルガオの花がしっかり咲いている。どれも元々陸生のものが、塩気が多く厳しい環境の中で一生懸命に生き延びて適応し今の姿に至ったのだろう。花に鼻を当てると淡く上品な香りがする。人間いう生き物の場合、厳しい環境下での苦労は、時に高貴の肥やしにもなり、時に卑劣の土壌ともなるが、自然界には上も下も貴も卑もない。全ての生き物が、それぞれの立ち位置で輝いている。

昨夜、TV番組で知った。ハマダイコンの根はほんとうにダイコンの味がして美味しいらしい。一本抜いてみたが、ずいぶん細くて口にする気にならなかった。今度形の良いのを見つけたら、かじってみよう。

110515b-t.JPG

塩屋(新川海岸まで)

19㎡にはちょうど良い南西風に潮加減も悪くなかったので、今日はちょっと南に脚を伸ばして、M君から聞いていた「西の浜」まで行ってみた。塩屋の南側に陣取る東レの敷地が南寄りの風にどのように影響しているか・・・その沖の潮流や風の様子も一度見ておきたかった。松山に住んでもう30年も経つのに、この浜には一度も来たことがなかったのだ。

地図で調べてみると、この浜は新川海水浴場とも呼ばれているらしく、奥行きは塩屋より幾分狭いが、同等以上に長く、きれいに整備されていて、浜から連なる階段状の防潮堤の落差が数メートルはある。南西風はおよそ予想通り、塩屋より2割り増し程度で安定していて、沖から寄せる風も読みやすい。上陸したついでに階段の最上部まで上がってみたが、これだけ高度があればカイトでもちょっとした滑空を楽しむことができる。

ただ、塩屋ほど遠浅ではないから、西からのスウェル(うねり)が形の良いサーフウェイブに変わることはありそうもない。完全なオンショア強風になったらビーチブレークは相当なものになるだろう。塩屋の南風ウルトラ・ガスティでどうにもならない時に、どの程度安定した風が入るか・・・ちょっと楽しみなエリアだ。

走行距離、40km。
110514s-t.JPG

ジェリー・ロペツ(5)

ジェリーの人格の中心部分を流れているものが「アロハ」の精神であることは間違いないだろう。しかし、"SURF is where you find it" 、直訳すると「サーフィンとはあなたがそれを見出す場所だ」の「それ」
が何を指すかに思いを致せば、どうもそれだけではないだろう・・・という気になってくる。

ハワイに行けば、空港を降りた途端にシャワーのように降り注いで来るアロハ=ALOHAという言葉は、既に挨拶用語として英語化しているが、もともとハワイ語で「愛情」「平和」「思いやり」・・・など、心の最高の状態を表す。アルファベットそれぞれに意味を付して、A - Akahai(上品さ、優しさ)L - Lokahi(調和)O - Olu'olu(思いやり)H - Ha'aha'a(謙虚さ)A - Ahonui(忍耐)とする説や、Alo - 一緒にいる Oha - 幸福 ha- 息 A - 生命 という説もある。

語源学的には、初期ポリネシア語の"qarofa"から来ているようだが、さらに遡れば初期マレー・ポリネシア語にまで至るようだ。同じポリネシア語のタヒチ語やトンガ語やサモア語など40に近い兄弟言語の中にも、ほぼ同音同義のアロハという言葉が存在する。 

つづく

塩屋(かなり良い波)

3日ぶり、塩屋、南西8m前後、12㎡メインで65km。飽きることなく波乗りを繰り返す。昼から日没まで7時間も海の様子を見ていると、潮の満ち引きの具合で波質が大きく変化するのが良く分かる。ずぶ濡れだったカイト3枚はパリパリに乾き、寝不足気味の私はクタクタに疲れた。IMGP0157s1024pix100kb.jpgIMGP0155s1024pix100kb.jpg

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プロフィール

HN:
寛太郎
性別:
男性
職業:
self-employed
趣味:
風読み・読書・自転車ほか多数
自己紹介:
瀬戸内の小島生まれです。学生時代は国際法を少し。数年間の堅い団体職の後、子供好きが高じて学習塾を、風が好きでスカイスポーツのイントラを、等と趣味と仕事が重なる生活を数十年経験しました。55歳引退計画に従って現在は基本的にフリーですが、相変わらずあれこれ忙しくしています。

生活方針は「無理をしないでゆっくりと」およそ中庸を好みます。東西を問わず古典思想の多くに心惹かれます。まずは価値相対主義を採用し事物の多様性を愛しますが、ミソとクソを同等にはしません。モノゴトには自ずと高低浅深があり、その判断基準は「大自然の摂理と全ての生命(いのち)の幸福」の中にあると思います。敬愛する人物は古今東西少なからず、良寛やB・ラッセルを含みます。

ナチュラリストと呼ばれることを好みますが、人間が創り出した道具類にも大きな関心を持ちます。人間語だけでなく、あらゆる生き物たちの「ことば」に興味が尽きることはありません。60~70年代ポップスや落語を聞いたりすることも好きです。

・著作:『空を飛ぶ・一つの方法』
・訳書:『リリエンタール最後の飛行』
・訳書:『個人と権威』

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