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寛太郎のカイト日誌

内容はカイトに限らず種種雑多です。好みの選択は「カテゴリー」をご利用下さい。日本語訳は全て寛太郎の拙訳。 2010年10月18日設置

   

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セイフティ・コントロール

日本語では普通「安全管理」と言い、似たような意味で、私はこれまで「リスク・マネジメント」という言葉をよく使ってきました。これはもともとは経営学の用語で、「さまざまな経営上の危険をいかに予測し、発生した損失にどう対処するか」などを研究する分野から生まれたものです。

それを、基本的に損得勘定とは無縁な風読みスポーツで使い続けるのもなんだかなぁ~・・・ということで、今後は「セイフティ・コントロール」にしようと思います。日本語訳の「安全管理」には、私にはどうもしっくりこない「管理」などという熟語がくっついているので、あえてカタカナで。

ちなみに、英語のセイフティ(safety)には、ちゃんと「危険からの自由」(freedom from danger)などという立派な定義が用意されているのです。さらに、コントロール(control)はかなり多義ですが、第一義は「制御する」ことで、決して「管理」することではありません。

では、なぜ日本語で「安全・管理」などという言うのか・・・それは「管理したい人が翻訳した」からです・・・と断言しておいていいでしょう。この辺り、特に近代日本語の語源に興味のある方は、その成立史をちょっと調べてみると、けっこう興味深いことが浮かび上がってくるような気がします。

カイト世界のセイフティ・コントロールについては、書きたいことがたんとあるので、また少し腰をすえてじっくりと。

ところで、M君にとっては、昨日はある意味「記念すべき一日」になりました。去年の夏から練習を始めて約4ヶ月、初めて「出発点に帰着する」ことができたのです^^!これは地上の世界では当たり前のことですが、海の風読みではちょっとした出来事で(空の世界ではもっと大変な出来事になる場合がありますが・・・)、つまりは、アビーム走法ができるようになったということを意味します。IMGP0282s80kb.jpg

アビームとは風向と垂直方向に走ることで、ヨットでもウィンドサーフィンでもすべてはここから始まると言っていいような基本技術ではありますが、ことカイトサーフィンの場合、まず板の上に立ち続けることが難しいので、それに風に合わせたカイトコントロールを同時に行うというのは、さらに大変な作業になります。大概の入門者は、まず立ち上がって走り出すまでにギブアップということが多いのです。

安定して出発地点に帰って来れるようになると、当然レグの往復回数が好きなようにコントロールできますから、ライディングタイムもスキルの向上もウナギ登り・・・ということになります。もうしばらく様子を見て、ほぼ当初の予定通り、私の下手な「入門講座」は終了になるでしょう。
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プロフィール

HN:
寛太郎
性別:
男性
職業:
self-employed
趣味:
風読み・読書・自転車ほか多数
自己紹介:
瀬戸内の小島生まれです。学生時代は国際法を少し。数年間の堅い団体職の後、子供好きが高じて学習塾を、風が好きでスカイスポーツのイントラを、等と趣味と仕事が重なる生活を数十年経験しました。55歳引退計画に従って現在は基本的にフリーですが、相変わらずあれこれ忙しくしています。

生活方針は「無理をしないでゆっくりと」およそ中庸を好みます。東西を問わず古典思想の多くに心惹かれます。まずは価値相対主義を採用し事物の多様性を愛しますが、ミソとクソを同等にはしません。モノゴトには自ずと高低浅深があり、その判断基準は「大自然の摂理と全ての生命(いのち)の幸福」の中にあると思います。敬愛する人物は古今東西少なからず、良寛やB・ラッセルを含みます。

ナチュラリストと呼ばれることを好みますが、人間が創り出した道具類にも大きな関心を持ちます。人間語だけでなく、あらゆる生き物たちの「ことば」に興味が尽きることはありません。60~70年代ポップスや落語を聞いたりすることも好きです。

・著作:『空を飛ぶ・一つの方法』
・訳書:『リリエンタール最後の飛行』
・訳書:『個人と権威』

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