日本語では普通「安全管理」と言い、似たような意味で、私はこれまで「リスク・マネジメント」という言葉をよく使ってきました。これはもともとは経営学の用語で、「さまざまな経営上の危険をいかに予測し、発生した損失にどう対処するか」などを研究する分野から生まれたものです。
それを、基本的に損得勘定とは無縁な風読みスポーツで使い続けるのもなんだかなぁ~・・・ということで、今後は「セイフティ・コントロール」にしようと思います。日本語訳の「安全管理」には、私にはどうもしっくりこない「管理」などという熟語がくっついているので、あえてカタカナで。
ちなみに、英語のセイフティ(safety)には、ちゃんと「危険からの自由」(freedom from danger)などという立派な定義が用意されているのです。さらに、コントロール(control)はかなり多義ですが、第一義は「制御する」ことで、決して「管理」することではありません。
では、なぜ日本語で「安全・管理」などという言うのか・・・それは「
管理したい人が翻訳した」からです・・・と断言しておいていいでしょう。この辺り、特に近代日本語の語源に興味のある方は、その成立史をちょっと調べてみると、けっこう興味深いことが浮かび上がってくるような気がします。
カイト世界のセイフティ・コントロールについては、書きたいことがたんとあるので、また少し腰をすえてじっくりと。
ところで、M君にとっては、昨日はある意味「
記念すべき一日」になりました。去年の夏から練習を始めて約4ヶ月、初めて「
出発点に帰着する」ことができたのです^^!これは地上の世界では当たり前のことですが、海の風読みではちょっとした出来事で(空の世界ではもっと大変な出来事になる場合がありますが・・・)、つまりは、アビーム走法ができるようになったということを意味します。
アビームとは風向と垂直方向に走ることで、ヨットでもウィンドサーフィンでもすべてはここから始まると言っていいような基本技術ではありますが、ことカイトサーフィンの場合、まず板の上に立ち続けることが難しいので、それに風に合わせたカイトコントロールを同時に行うというのは、さらに大変な作業になります。大概の入門者は、まず立ち上がって走り出すまでにギブアップということが多いのです。
安定して出発地点に帰って来れるようになると、当然レグの往復回数が好きなようにコントロールできますから、ライディングタイムもスキルの向上もウナギ登り・・・ということになります。もうしばらく様子を見て、ほぼ当初の予定通り、私の下手な「入門講座」は終了になるでしょう。
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