忍者ブログ

寛太郎のカイト日誌

内容はカイトに限らず種種雑多です。好みの選択は「カテゴリー」をご利用下さい。日本語訳は全て寛太郎の拙訳。 2010年10月18日設置

   

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

歌う鳥

そして聞け!歌鶫《ウタツグミ》がいかに楽しく歌うかを!711px-Turdus_philomelos1-s.jpg
彼もまた、つまらぬ説教者などではない。
事物《モノゴト》の光の面に出ておいで
大自然をあなたの師匠としなさい。

大自然は元からの富の世界を持っている。
私たちの心や精神を守り清め
健やかさで生気を得た自《おの》ずからの智恵を持ち

快活さで生気を得た真実を持つ。

一本の春木から受ける衝撃は
人間について多くのことを教えるだろう。                                                       
善や悪について
賢人たちが成し得るあらゆることよりも。

『ひっくり返し』第4節~第6節(1798年) - ウィリアム・ワーズワース

And hark! how blithe the throstle sings                                                      
He, too, is no mean preacher: 
Come forth into the light of things,
Let Nature be your teacher.

She has a world of ready wealth,
Our minds and hearts to bless
Spontaneous wisdom breathed by health,
Truth breathed by cheerfulness.

One impulse from a vernal wood
May teach you more of man,
Of moral evil and of good,
Than all the sages can.

- "The Tables Turned", st. 4-6 (1798) by William Wordsworth

何かしら気忙しい冬が過ぎて、我が家の庭にも再び春が来た。去年から花を付け始めた小さな桜はすでに満開を過ぎ、スズメやハトやムクドリなどの常連さんに加えて、今年はつがいのウグイスが歌の練習をしている。昨日はツグミの一種だと思われる可愛らしいのが、ゴールドクレストの木陰で芋虫を啄《つい》ばんでいた。

何年も前から、明らかに多忙が加速する現代という時流に迎合するのを止めて、「無理をしないでゆっくりと」本当に自分のしたいこと、すべきことに今の時を使おう・・・と心がけてはいるが、ちょっと油断すると、知に働き、情に竿差し、意地を通そうとする、もう一人の面倒くさい自分が現れて、内外が忙しくなる。つまり本来、自ずと柔軟で純粋なはずの「心を亡くし」がちになる。まだまだ未熟の成すところには違いなく、これもあらゆる技芸と同じく、コツコツと鍛錬を重ねながら会得するしかないのだろうとは心得ている。

しかし、完成からは遠く未熟な人間にとっての幸せの一つは、たぶん似たような道を歩んできた過去や現在の多くの人々が、精魂込めて(場合によっては命懸けで)残したモノや言葉から、何がしかを感じ取り、学び取ることができるということだろう。

 
PR

COMMENT

NAME
TITLE
MAIL(非公開)
URL
EMOJI
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
COMMENT
PASS(コメント編集に必須です)
SECRET
管理人のみ閲覧できます

LINK

ブログ内検索

カレンダー

01 2025/02 03
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28

最新記事

ハンディムーン

エリアマップ

最古記事

プロフィール

HN:
寛太郎
性別:
男性
職業:
self-employed
趣味:
風読み・読書・自転車ほか多数
自己紹介:
瀬戸内の小島生まれです。学生時代は国際法を少し。数年間の堅い団体職の後、子供好きが高じて学習塾を、風が好きでスカイスポーツのイントラを、等と趣味と仕事が重なる生活を数十年経験しました。55歳引退計画に従って現在は基本的にフリーですが、相変わらずあれこれ忙しくしています。

生活方針は「無理をしないでゆっくりと」およそ中庸を好みます。東西を問わず古典思想の多くに心惹かれます。まずは価値相対主義を採用し事物の多様性を愛しますが、ミソとクソを同等にはしません。モノゴトには自ずと高低浅深があり、その判断基準は「大自然の摂理と全ての生命(いのち)の幸福」の中にあると思います。敬愛する人物は古今東西少なからず、良寛やB・ラッセルを含みます。

ナチュラリストと呼ばれることを好みますが、人間が創り出した道具類にも大きな関心を持ちます。人間語だけでなく、あらゆる生き物たちの「ことば」に興味が尽きることはありません。60~70年代ポップスや落語を聞いたりすることも好きです。

・著作:『空を飛ぶ・一つの方法』
・訳書:『リリエンタール最後の飛行』
・訳書:『個人と権威』

最新トラックバック

カウンター

最新コメント

[06/10 寛太郎]
[06/10 寛太郎]
[06/10 柴田幸治]
[06/10 小林博行]
[03/26 寛太郎]

バーコード

P R

Copyright ©  -- 寛太郎のカイト日誌 --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]