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寛太郎のカイト日誌

内容はカイトに限らず種種雑多です。好みの選択は「カテゴリー」をご利用下さい。日本語訳は全て寛太郎の拙訳。 2010年10月18日設置

   

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読書の秋

7月、8月、9月と暑い夏が過ぎて、もう10月、今年もちゃんと秋が来た。年中で最も好きな季節だ。周囲の大気は温度と湿度を落としてグッと引き締まり、山々や野原も、道端や海岸に生える草木の色合いも、徐々に落ち着いたものに変わって行く。

50代になって海に復帰し、更に事務所に換気扇を導入して、かなりしんどかった夏バテから開放された、ということはどこかに書いた。今夏は元気が余って(いたわけでもないが)、徳島に8回も通い、毎回1~4泊はするから、3ヶ月のうち1ヶ月近くは、車中泊のキャンプ生活をしていたことになる。

「この夏はこれこれをやろう!」と心に留めておいた計画の、およそ半分は完了し、残りは未完了、というよりちょっと手を付けた程度で、この気分の良い秋の季節に持ち越されることになった。

未完了の計画の中には、数冊の本があった。加藤周一の『羊の歌』と英訳本"A sheep's song"を合わせ読むこと、丸山真男の『日本の思想』を読み込むこと、ニーチェの『ツァラトストラは・・・』にサラッと目を通すこと。

『羊の歌』はもう40年以上の付き合いで何回読んだかわからない。それがこの夏前に、「英訳本の中には何か欠けているものを感じる」などという感想がクラウス先生から出てきたものだから、これも読んでおかにゃしょうがないだろうということになって、早速、USアマゾンから取り寄せた。

これが岩波新書の上下二冊の体積比10倍くらいの大部で、薄いクリーム色の表紙で上品に装丁されたものになっていた。すでに何章かは読了したが、原著の何が「欠けている」かはまだ分からない。後の二冊は数ページをめくった程度でストップしている。

私は典型的な乱読型の一人で、これは「読書術」の続きで書くべきことなのだが、ことのついでに触れておくと、他にも継続的に目をさらしている本が数冊ある。本といっても紙ではない。いわゆるデジタルブック。キンドルとIpadには、B・ラッセルの主要著書をまとめた"Complete Writings" や E・フロムの"Escape from Freedom"などの間に、アメリカの作家サーファーが書いた小説"West of Jesus: Surfing, Science, The Origin of Belief" なんてのも混じっている。7923d5e1.jpeg

気が向いたときに、気が向いた本から、気が向いた方法で読み始める。数ヶ月前から採用した方法に、「寝て読む」というのがある。ベッドの枕の上に所見台を取り付けて、上向きに寝たままIpadのキンドル本を読むのである。

普通、寝っころがっての読書は、頭を支える腕がじきに痺れて長い時間は続かない。それがこの姿勢でタッチパネルの利点を使うと、ちょっと驚くほど楽になる。しかも、身体姿勢はほぼ完全にリラックスしているから、活字の方もリラックスするのか、その内容が普段よりも、すんなり身体の中に流れ込んで来るような気がする。

多少の難点は、夜寝る前にこれを長時間続けると、頭が冴えてしまうということだ。下手をすると寝られなくなる。まあ、人間の頭は、ほんとに睡眠を必要としているときは、何があっても休止してしまうようにできてはいるから、そう案ずることもないのだが・・・。

 
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プロフィール

HN:
寛太郎
性別:
男性
職業:
self-employed
趣味:
風読み・読書・自転車ほか多数
自己紹介:
瀬戸内の小島生まれです。学生時代は国際法を少し。数年間の堅い団体職の後、子供好きが高じて学習塾を、風が好きでスカイスポーツのイントラを、等と趣味と仕事が重なる生活を数十年経験しました。55歳引退計画に従って現在は基本的にフリーですが、相変わらずあれこれ忙しくしています。

生活方針は「無理をしないでゆっくりと」およそ中庸を好みます。東西を問わず古典思想の多くに心惹かれます。まずは価値相対主義を採用し事物の多様性を愛しますが、ミソとクソを同等にはしません。モノゴトには自ずと高低浅深があり、その判断基準は「大自然の摂理と全ての生命(いのち)の幸福」の中にあると思います。敬愛する人物は古今東西少なからず、良寛やB・ラッセルを含みます。

ナチュラリストと呼ばれることを好みますが、人間が創り出した道具類にも大きな関心を持ちます。人間語だけでなく、あらゆる生き物たちの「ことば」に興味が尽きることはありません。60~70年代ポップスや落語を聞いたりすることも好きです。

・著作:『空を飛ぶ・一つの方法』
・訳書:『リリエンタール最後の飛行』
・訳書:『個人と権威』

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